東京都市大学世田谷キャンパスbotの日常

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「うつ」の本当の恐怖とは

夏の暑さが和らぎ、秋口がもうすぐそこまで来ている今日この頃…。

皆様いかがお過ごしでしょうか。

新社会人の皆様は少しずつ会社になれてきた頃ではないでしょうか。

 

さて、皆様は「うつ」と聞いてどんなことを思い浮かべますか?

 

「自分には関係ない」「心の弱いやつがなる病気」といったイメージが多いのではないでしょうか。

かくいう私も「自分はうつにならない」という根拠のない自信はありました。一昔前に「新型うつ」といった言葉が流行ったときも「こんなんただのサボり癖じゃん(笑)」と髙をくくっていました。

 

今日はそんな私が実際にうつになってしまった話と、そうならないための対処法を綴っていきたいと思います。

 

まず皆さんにお伝えしたいのは「うつにならない人はいない」ということです。

もちろんなりやすい人・なりにくい人の違いはありますが、どんな人でも、いつなるか分かりません。また、原因も人それぞれなので、一概に「これをしなければうつにならない」といったことはありません。

 

私がうつになった(※この記事ではうつと書いておりますが、正確には適応障害という症例です。詳しくは後述)のは、社会人1年目の9月でした。前々から「朝起きると嫌悪感がある」「朝早く目が覚める・夜眠れない」などの自覚症状はあったのですが、新生活によるストレスだと思い込んで、会社に向かっていました。

しかしある日、今まで歩いていた道を歩いているだけで吐き気を催してしまい、止まってもめまいがするという今までにない感覚に襲われました。今までなら徒歩20分で着く道のりなのに、1時間経ってもまだ着きません。後から歩いてきた女性の先輩社員にまで抜かされてしまい、「顔色悪いよ。大丈夫?」と声をかけられる始末。「大丈夫です」といって先に行ってもらったは良いものの、結局歩くスピードは変わらず、ついに会社の玄関50メートル手前で、座り込んでしまいました。幸いにも、先ほどの女性社員がこのことを会社の人に伝えてくれていたらしく、危ういところで発見されて、担ぎ込まれるように会社に運ばれました。

その後、医師により「1ヶ月の休養」が必要と診断(これは後に3ヶ月になってしまう)。心身の健康を第一に考えて、休養することにしました。

 

上記の文章は、実際に私が経験した「うつ(適応障害)」と診断されるまでの一部始終です。この文章から皆さんは何を思ったでしょうか。

今にして思えば、自覚症状はいくつも出ていたにも関わらず、それを無視してしまい、最終的には会社を長く休んでしまう選択を余儀なくさせられました。自覚症状が出ていたあのときに医師の判断を受けていれば、未来は大きく変わっていたかもしれません。

 

だからこそ、あのときどうしていれば良かったのか、戒めの意味を込めて、実体験を基におすすめの対処法をいくつかご紹介しておきます。一人でも参考になったと言って下さる方がいれば、とても嬉しいです。

 

・信頼できる先輩社員・上司に相談する

ありきたりですが、職場が原因ならばこの方法は有効です。もちろんストレスの原因が上司や先輩社員にあるのであれば別ですが、信頼の置ける人がいるのであれば、ぜひ一度勇気をだして相談してみて下さい。実際、私も信頼できる先輩社員に相談して、先輩社員から上司に状況を伝えてもらいました。

 

・会社を休んでみる・会社を辞める

思い切って会社を休むというのも1つの手ではあります。辞めるというのは極論ですが、そこまで追い詰められているということを周りの社員が気付いていないだけかもしれません。もしかしたら、そういう発言をするだけで状況が変わるかもしれません。

 

・趣味に没頭する

これが出来るようであれば、ぜひやってみて下さい。何かに夢中になれるものがあるのであれば、それがストレス発散となり、結果としてうつ予防になるからです。ですが、私の場合、大好きだった読書やゲームですら出来ない状況になってしまいました。そのような場合、状況はかなり深刻なので、すぐに医師に相談して下さい。

 

・一度倒れてみる

何も過労死しろと言っているわけではありません。ですが、社会は何事も後手後手の対応になることが多いです。交通事故が起きてから信号が出来る。過労死してから会社の実態を問題視する。いじめを苦に自殺してから第三者委員会が設立される等々。僕の場合も限界が来てから倒れてしまい、心身に大きな負担をかけました。だったら「心にたった1mmの余裕」を持って倒れてみて下さい。ほんの少しでも気持ちが正常であれば、治りはかなり早くなります。倒れた結果クビになる可能性もないことはないですが、健康第一に考えている人や、会社を辞めようと考えている人は一考の余地ありだと思います。

 

・医師に相談して薬をもらってみる(おすすめ)

たいていの人は、心療内科に行くことを嫌がります。「自分はそんなに重い精神病じゃない」と思っていたいからではないでしょうか。ですが実際に行ってみると、患者も医師も普通の人ばかりです。中には「え、この人元気そうじゃん」と思えるような人も通院しています。そして「診断書をもらって会社を休む」のではなく、「薬をもらってそれを服用する」と思って病院に行くことで、かなり精神的負担は軽くなります。心療内科の薬はそこそこ高いです。ですがよく効きますし、何より心身の負担を和らげるという意味では、安い買い物だと思います。

 

うつは一度なってしまうと、なかなか普段の生活に戻れないケースも多くあります。私の場合も未だに薬の服用をしながら仕事に励んでおります。ですが、早期に手を打っておけば、体を壊すことなく早い段階で復帰することも可能です。

 

よく皆さんに聞かれるのが「どうしてうつになったの?」ということです。ですが、未だにこの質問には曖昧にしか答えられないのが現状です。なぜなら、何かをきっかけにうつを発症したのではなく、日々のあらゆる要因の積み重ねでうつを発症するからです。自分でも気付かないうちにうつを発症していたなんて状況もあり得るのです。

 

会社の仕事は当然大事ですが、自分の体のことはそれ以上に大切な存在です。頭では分かっているつもりでも、心の中では緊張や不安で罪悪感を抱えてしまい、「会社に行かなければならない」という焦燥感に駆られることもあります。そういうときこそ、1日休んで、自分というあり方をもう一度見つめ直して下さい。

 

一人でも心につらい傷を負わないために…。私の二の舞になるような人がいなくなることを祈っています。

 

 

※うつと適応障害について

記事では一貫して「うつ」と記入しましたが、私はその手前の「適応障害」という症例でした。

適応障害」とは特定の要因が原因で、一時的に心が病んでしまうことです。詳しい症例は調べてもらった方が良いと思いますが、要因から離れると心の病みが晴れるのが特徴のようです。

 

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