皆さんはワニワニパニックというゲームをご存知でしょうか?
1990年代〜2000年代初頭に大流行した、ワニをハンマーで叩くだけという至極シンプルなゲームです。
おそらく、今の30代から50代までに「ワニといえば?」と質問すれば、おそらくラコステ派とワニワニパニック派で戦争が起こるでしょう。そのくらい有名なゲームです。
しかしながら、2020年に入る前にワニワニパニックは全国のゲームセンターから姿を消しました。人気が無くなったわけではなく、物理的に修理パーツが手に入りにくくなり、全国のワニたちは引退せざるを得なかったらしいです。熱川バナナワニ園のワニたちが代役として選ばれる予定だったそうですが、すんでのところで取りやめになったそうです。
ワニワニパニックが無くなって、全国のプロワニ叩きたちは行き場を失い、体がワニを求めてアマゾン川に探検隊として向かい、ついにはラコステに鰐皮を卸すようになったのはまた別のお話。
2020年令和の時代に、新たにワニワニパニックRが稼働したらしいです。
先日、映画鬼滅の刃の上映待ち時間にふとゲーセンに立ち寄ったら、この筐体が稼働していてびっくりしました。お前まだ生きていたのか!?と。
見た目こそワニワニパニックそのままですが、正面パネルが液晶になり、色々と演出が増えたようです。時代ですね。どこかのヤンキーが腹立ち紛れに正面向かってハンマーを投げないことを祈るばかりです。
前置きが長くなりましたが、デートの話。
一昔前のドラマとかでは、デートスポットによくゲーセンとかも含まれていて、大抵そういう時はワニワニパニックを彼氏がやって、彼女が「点数ひく〜」と言ったり、逆にめちゃくちゃ上手くて「…スゴっ」と言った後に彼氏がドヤ顔するみたいなそんなイメージがあります。
要するにワニワニパニックはデートコースの一環として組み込まれていたのです。横浜にあるコスモワールドでは、5〜6台ほどのワニワニパニックが横並びになっていて、隣同士になったカップルが競い合うなんていう描写も15年前くらいにはあったと思います。冷静に考えてワニを叩き合うなんて、正気の沙汰ではないでしょう。でもそれが楽しい。
僕は女性への価値観がトレンディドラマ時代から凝り固まっているので、そういうデートにものすごい憧れるんですよね。会ってすぐホテルに行きたいとか、食事してムードを作りたいとか、そういうことをしたいんじゃない!
ワニワニパニックで女の子が僕より高得点をしれっと出して悔しがったりとか、彼女のトイレ待ちの時間に別の女の子を見ていて「どこ見てるのよ〜」と怒られたりとか、ストラックアウトで思わぬ才能を見せて女の子が欲しがってたぬいぐるみをプレゼントしたりとか。
時代にそぐわないと言われたらそれまでですが、僕はそういうデートがしてみたいんですよ!
美味しんぼという漫画の中に、有名な言葉があります。
『いいかい学生さん、トンカツをな、トンカツをいつでも食えるくらいになりなよ。
それが、人間えら過ぎもしない貧乏過ぎもしない、ちょうどいいくらいってとこなんだ。』
※美味しんぼ11巻[とんかつ慕情]より
良い言葉ですよね。今の時代でもとんかつって絶妙に贅沢品ですからね。焼肉・寿司・天ぷらよりは劣るけど、ハンバーグ・ラーメン・カレーよりは高級品みたいな。
もしこの言葉に当てはまるとするのならば
「いいかい男子さん、ワニワニパニックをな、ワニワニパニックを彼女といつでも出来るくらいになりなよ。
それが、人間えら過ぎもしない卑屈過ぎもしない、ちょうどいいくらいってとこなんだ。」
※山田ブログ
…なんかありがたみは薄れるけど、言いたいことは伝わるよね。ね?
デートコースでワニワニパニックが出来るくらいの彼女。高級レストランでおもてなしみたいに背伸びするデートではなく、かと言ってマクドナルドで3時間だべるほどの貧相なデートでもない、ちょうどいいワニワニパニックデート。皆さんもぜひ。
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